派遣のメリットとデメリットを紹介します。
派遣という括りではさまざまなメリットとデメリットが挙げられますが、ここでは製造業で社員登用を目指すという前提で考えます。
実際に私自身が経験して実感した入社する側としてのものと、今現在実感している会社側としてのもの。両面から挙げていきます。
派遣のメリット
派遣から社員登用を目指すメリット
多くの企業の募集情報がある
正社員の求人と比べて、派遣の求人は常に多くの企業から集まります。
製造業は特に人がいなければ成り立たない業種です。
物を作ることが仕事なわけですから。
欠員が出た時、増産や新規事業で増員が必要になった時など、人材が必要となる機会は多いです。
多いということは、大きな企業の募集がある可能性も上がります。
まずは募集が無ければどうにもならないので、これは派遣のメリットとなります。
入社までの手間、時間が少ない
正社員の場合、応募~書類選考~面接~筆記試験など採用までの手順もあり、さらに採用が決まってからも何かと手間が掛かります。
一方、派遣の場合は、派遣会社に履歴書を提出して面接し、登録してしまえばあとは派遣会社が手続きなど全て行ってくれます。
基本的に派遣先の企業とは面談を行うだけです。
場合によっては履歴書を提出しただけで即企業との面談に向かうこともあります。
就職、転職は何度経験してもパワーを使うものなので、手間と時間が少なくて済むことはメリットです。
派遣会社のサポートがある
派遣会社は人材を企業に派遣することが生業です。
多くの人材に登録してもらう必要があるし、多くの企業に信頼してもらう必要があります。
その為には、入社前も入社後も登録者をサポートしなければなりません。
それを利用できることはメリットとなります。
派遣会社の担当者とコミュニケーションをとることは、派遣から正社員を目指す上で重要なポイントです。
そして、当然どの派遣会社に登録するのかも重要なポイントとなります。
https://haken-gomegomes.com/recommend-tempagency/
実際に働いて判断することができる
これが1番大きなメリットです。
どんな企業でも入ってみなけば実情は分かりませんし、自分に合っているかどうかは分かりません。
目指して、希望が叶って入社しても実情は全然違ったなんてことはよくある話です。むしろ、その時のダメージの方が大きい。
まずは入社して実際に働いてから判断できることは、派遣から社員登用を目指すという方法の最大のメリットです。
退職のハードルが低い
実際に働いてから判断する上で、退職のハードルが正社員と比べて低いことはメリットとなります。
もちろん常識の範囲内でその時々の区切りはありますが、自分に合わないと判断したら次に切り替えることができます。
根性で続けるという選択肢もありますが私は推奨しません。
派遣を採用するメリット
派遣会社から求める人材を紹介してもらえる
企業にとって人材の確保は大切なことであり、難しいことです。
ハローワークや求人広告で募集をしても、ごく限られた人気企業でもない限りなかなか応募は集まりません。
特に製造業は地味な印象があります。
そんな中、求める人材を派遣会社に伝えて紹介してもらえるという点はメリットです。
入社までの手間、時間が少ない
派遣会社からの紹介があり、基本的に面談だけで入社を決定できる。
さらに雇用関係の手続きも派遣会社が行っているため、すぐにでも働いてもらうことができます。
人材不足に悩む企業にとってこれはメリットです。
正社員よりもコストがかからない
正社員には給与の他に福利厚生などさまざまなコストが掛かります。
当然、派遣社員への給与の他に派遣会社への支払いが発生しますが、人事担当者に聞いたところそれでも派遣社員の方が全然コストは掛からないそうです。
やる気と能力のある派遣社員は企業にとっては貴重な存在となります。
実際に働きを見て判断することができる
正社員で採用をして働いてもらったら、とんでもない奴だった。これは企業にとって悲劇です。
しかし、必ずあることです。
その本人の問題だけでなく他の社員にも大きな悪影響が出てしまうのが困ります。
今は企業の社員の扱い方が厳しく見られる時代です。
とんでもない奴でも無下に扱うことができません。だから悲劇なのです。
その点から、企業側からしても派遣社員としてまずは採用し、判断できることは大きなメリットです。
退職のハードルが低い
上記の続きとなります。
社員登用制度ありだとしても、100%そうなる前提ではありません。
その時々の契約にもよりますが、状況によって区切られた期間で契約を終了できることは派遣社員のメリットです。
派遣のデメリット
派遣から社員登用を目指すデメリット
必ず社員登用されるとは限らない
派遣社員は多くの企業の募集がありますが、社員登用制度が無い企業も多くさらに制度があっても必ず正社員になれるとは限りません。
正社員を目指す上で、派遣社員として働いた期間が無駄になってしまう可能性があることは、デメリットです。
正社員との待遇の違いがある
派遣社員の雇用相手は派遣会社で、基本的に給与は時給計算となります。
相場はアルバイトやパートよりも高く時給計算なので働いた分をキッチリもらえるという分かりやすい部分もあります。
しかし、正社員を目指すという前提では社員と同じ業務をこなすはずです。
その中で福利厚生の部分でどうしても差が出てしまうのはデメリットとなります。
派遣会社には福利厚生も備わっているので有給などはありますが、派遣先の企業がしっかりしていればいるほど差は出てきます。
そして、最も大きいのは賞与が無いことです。これはメリットとの引き換えと割り切って逆に正社員を目指すモチベーションにするしかありません。
派遣会社との連絡が手間になる
雇用相手が派遣会社であるため、毎月の勤務報告が必要となります。
職場での勤務管理を行った上に、さらにそれを派遣会社に報告するのは手間が掛かります。
今はもっと便利になっているかもしれませんが。
また、サポートをしてくれるという反面、順調であればあるほどそれが手間に感じるようになります。
社員登用を本気で目指す場面になれば派遣会社とは早く離れたい立場となります。
わがままなことですが、それはデメリットです。
派遣会社は社員登用までの期間を延ばしたい
正社員に登用されるということは、派遣社員ではなくなるということです。
つまり派遣会社にとっては契約切れとなり、辞めてしまうのと同じことになります。
派遣期限最長の3年間まで契約を延ばしたいと考えるのが当然で、企業ともそうなるように話を進めるはずです。
私も入社時に「3年我慢してね」と担当者に言われました。
そういった意味では派遣会社に勝たなければならず、デメリットとなります。
社員登用後も派遣会社から連絡があり煩わしい
これは目標達成後のものですが、正社員になると派遣会社との契約が切れます。
しかし、登録情報は消えません。
しばらくの間、定期的に連絡がくるようになります。
「もう正社員として働いているので連絡はいりません」と伝えても関係ありません。
そんなことはいちいち管理せずとにかく連絡することが仕事ですから。
これは営業も経験したことがあるので分かります。
分かるのですが、煩わしいデメリットです。
派遣を採用するデメリット
求める人材をなかなか紹介してもらえない
特に社員登用も考えて紹介を求める場合、派遣会社にはしっかりと人材の選定を依頼しなければなりません。
その結果、なかなか求める人材を紹介されることがないのが実情です。
現在、私の会社も5つの派遣会社に常に紹介を依頼しているにもかかわらず、なかなか求める人材は紹介してもらえない状況のようです。
派遣会社との連絡が煩わしい
派遣会社は何とかして人材を紹介したい立場。
情報収集や企業とのコミュニケーション強化を行うのことが当然です。
人事担当者にとっては、なかなか結果に繋がらないと、煩わしい業務となってしまいます。
社員登用を断られる可能性がある
企業側が正社員にぜひなってもらいたいと考えて、同じように業務を教育してきたにもかかわらず、本人に正社員になる意思が無くなっている可能性があります。
いつ退職されるか分からない
言ってしまえば正社員もそうなのですが、派遣社員の方が退職するハードルが低いので、採用してもいつ退職されるか分からないという心配が大きくなります。
まとめ
派遣のメリット、デメリットについて紹介しました。
製造業で派遣から社員登用を目指すにはどうすれば良いのか?
メリットとデメリットは表裏一体です。
メリットを最大限に生かして、デメリットを最小限に。
もしくはデメリットをメリットに変える。
このサイトがその助けになれば幸いです。
コメント