どのくらいの企業が派遣を採用しているの?
その中でも製造業はどうなの?
どのくらいの企業が正社員登用をしているの?
それを分からずに、製造業で派遣から正社員を目指すことはできません。
厚生労働省の派遣実態調査(最新2017年)から注目すべき数字を抜粋して現状を把握し、
そこから分かったことをまとめます。
派遣実態調査結果(2017年厚生労働省)から抜粋
※こちらの厚生労働省HPを参照しています
https://www.mhlw.go.jp/toukei/itiran/roudou/koyou/haken/18/index.html
派遣労働者就業の有無
これを産業別にみると、「情報通信業」で 30.1%と最も高く、次いで「運輸業,郵便業」21.6%、「金融業,保険業」19.3%、「製造業」18.3%の順となっている。また、事業所規模別にみると、1,000 人以上 83.5%、300~999 人 63.8%、100~299 人 50.1%、30~99 人 24.9%、5~29 人 9.3%と規模が大きいほど派遣労働者が就業している事業所の割合が高くなっている。
この数字を見てどう感じるでしょうか?
調査対象は、全国の従業員が5人以上の事業所となっています。
12.7%という数字でも、母数から非常に多くの事業所で派遣社員が働いていると言え、
さらに製造業に絞ると18.3%に上がります。
製造業が比較的派遣社員を多く求めていることはイメージ通りです。
また、規模の大きい事業所ほど派遣社員を必要としており、募集も多いということが分かります。
派遣労働者を正社員にする制度
社員登用制度がある事業所は13.1%という結果。
母数から非常に多くの事業所であると言えますが、過去1年間に派遣労働者を正社員に採用したことがある事業所は1.5%。
さすがにこの数字は高いとは言えません。
しかし、注目したいのは社員登用制度がない事業所の、過去1年間に労働派遣者を正社員に採用したことがある割合が同じ1.5%という点です。
社員登用制度があるのか、ないのか?
ここが重要なのではないということが分かります。
実際、私も『制度』を使って派遣で入社し正社員になった訳ではありません。
現在も社員登用制度はありませんが、常に人材不足で派遣会社に人事担当者が紹介を依頼しているし、適した人が来てくれればぜひ正社員になって定着して欲しいという状況です。
実態調査の数字に戻りますが、「派遣労働者が就業している事業所の中で、派遣労働者を正社員に採用する制度がある事業所」の割合は、24.4%でした。
全体の13.1%からはさすがに上がりますが、跳ね上がりません。
ここからも、社員登用制度のあるなしは重要ではないと分かります。
まとめ
重要ポイント:実際に正社員になることができるのかを確認する
これに尽きます。
社員登用制度があるかないかは重要ではありません。
言い方を変えれば、社員登用制度がなくても派遣社員を正社員にできる。
公開されている求人募集の内容に『社員登用制度あり』と書いてあってもなくても確率としては同じです。
ではどうすれば確認できるの?
そこは派遣会社の担当者に頼るしかなく、派遣会社の力が重要となります。
おすすめの派遣会社についてはこちらでまとめています。
1年以内に派遣労働者を正社員に採用したことがある事業所が1.5%という数字は決して高いものではありません。
しかし、これはそもそも“派遣から正社員を目指す人が稀”だという現状での数字です。
実際に企業側からすれば、適した人材がきてくれればぜひ正社員に採用したい。
それでもなかなかそんな人材を紹介してもらえない。
これも、“派遣から正社員を目指す人が稀”だという現状からです。
ごく一部の人気大企業は除いて、特に製造業は同じ状況だと思います。
ぜひ、製造業で派遣から正社員を目指すメリットが世に広まって、
その結果
1人でも多くの人が、自分が働き続ける環境を見つける。
そして、製造業に優秀な人材が増える。
そうなることを願っています。
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